ブーケトスしたくない人も必見!ウエディングブーケにまつわる素敵なお話
花嫁のマストアイテムであるブーケ。挙式後にはブーケトスを行なうカップルが多いですが、最近では「ブーケトスをしたくない」というカップルも増えています。 そこでこの記事では、ウエディングブーケに関する知識や、ブーケトスが行なわれるようになった素敵な由来をご紹介! また、近年流行っているブーケトスの仕方や、ブーケトス代わりのアイデアなどもご紹介します。これから結婚式の準備を始める方は必見です!(文:三島莉永)
目次
1. ウエディングブーケの由来
初めに、結婚式で花嫁が持つウエディングブーケや、花婿が襟につけるブートニアについて解説します。
そもそも、なぜ結婚式にブーケやブートニアが用いられるようになったのでしょうか?
実はその背景には、ロマンチックな意味合いが込められていました。
1-1. プロポーズに欠かせないアイテムとして
ブーケ(Bouquet)とは、フランス語で“花束”という意味。
中世ヨーロッパでは、男性が女性にプロポーズする際に野の花を摘んで花束にしたものを女性に贈り、結婚を申し込んでいたといいます。
野の花の摘み方には諸説ありますが、中でも有力なのは愛する彼女の家までの道中に一本一本摘んだという説。愛する彼女へ想いを伝えるために、努力を重ねてブーケを作っていったとされています。
そして、もしプロポーズを受けるのであれば、女性は花束の中から一輪抜き取り、男性の胸ポケットに差し込んでいたとか。
この一連の流れが、結婚式にブーケとブートニアを用いるキッカケとなったのです。
1-2. 花嫁を邪悪なものから守るお守りとして
中世ヨーロッパにてその頃ブーケに用いられていたのは、“タッジーマッジー”と呼ばれるハーブを集めた花束。
もともとハーブは、ヨーロッパやアメリカで虫除けや薬として利用されており、“タッジーマッジー”には霊的な力が宿るとされ花嫁を邪悪なものから守るお守りとして持たせていました。
2. ブーケトスの由来とは?
それでは、なぜブーケトスという風習が行なわれるようになったのでしょうか?
ブーケトスの由来については諸説ありますが、14世紀頃のイギリスで行なわれるようになったというのが定説。
当時は結婚=幸福のピークという考えが強く、特に花嫁は幸福に恵まれていると考えられていました。
そんな花嫁が身に着けるブーケやドレスは“幸運のグッズ”と考えられており、ゲストは花嫁が身に着けるグッズをこぞって欲しがるように。
中には会場が混乱状態になってしまうこともあったといいます。
そこで幸福を分け合う風習として始まったのが、ブーケトス。
花嫁が後ろ向きになって、結婚式に参列した未婚の女性ゲストにブーケを投げるようになったのです。
当時結婚することは女性にとって幸福であると考えられていたため、「花嫁が投げたブーケをキャッチできたら、次に結婚できる!(幸福になれる)」という伝承になっていったといいます。
今では未婚の女性ゲストに限らずゲスト全員に向け、幸福を分ける風習としてブーケトスを行なうカップルもいます。
3. “トスしない”が最近のトレンド?!
近年では、ブーケを投げる際の危険性を問題視する声や、未婚の方に対する差別・価値観の押しつけだという声もあり、「ブーケトスをしたくない」「ブーケトスに参加したくない」という方も増えています。
そのため、ゲストに配慮してブーケトスをせずに他の演出へ変更するカップルも増加。ゲストに喜んでもらえるよう演出に工夫を凝らしています。
こちらでは、ブーケトスの代わりに行なわれる演出をいくつかご紹介します。
3-1. 次の花嫁になる友人へ手渡す
次に花嫁になる女性ゲストへ向けて、新婦が直接手渡すという手段もあります。
直接手渡しすれば安全性もばっちり!次に花嫁になる予定の女性を事前に把握できていれば、未婚の方に対しても失礼になりません。
3-2. ハズレなしのブーケプルズも人気
ブーケトスには広い場所が必要となるため、式場によっては難しいところもあります。
そこで便利なのがブーケプルズ。ブーケに紐やリボンを付けて、それをゲストに一斉に引いてもらうというスタイルです。
1つだけ当たりを付けたくじ引きスタイルにするのもいいですが、最近人気なのはブーケに繋がっていない紐やリボンにもプチギフトをつけておくという演出。
ハズレなしなので、ゲスト全員が楽しめますよ。
3-3. ハッピードラジェでサプライズ!
ウエディングケーキの中にあらかじめ「ドラジェ」という砂糖菓子を仕込んでおく演出もあります。
ケーキの中に「ドラジェ」が入っていた方は幸せになれるとされており、サプライズ感たっぷり!
老若男女問わず楽しめる演出なので、ゲストからも好評です。
もし、特定のゲストに当たりを引いてもらいたい場合は、ウエディングプランナーに相談しておけば、そのゲストのウエディングケーキにドラジェが混じるよう工作してもらうこともできます。
3-4. ミニブーケをゲスト全員に
ゲスト人数分のミニブーケを用意して、幸せのおすそ分けとしてゲスト全員に渡すのもあり!
性別や年代、既婚未婚を問わずゲスト全員に喜んでもらえる演出です。
また、ミニサイズのブーケならゲストも持ち帰りやすいでしょう。
4. みんなが楽しめるトスのアイデア
ブーケトスはゲストへの配慮から行なわないカップルも増えていますが、結婚式で何かをトスする演出は動きがあり盛り上がることも事実です。
中にはブーケにこだわらず、別のアイテムをトスするカップルもいます。
そこで、ブーケトス代わりに、ゲスト全員が楽しめるトスのアイデアとアレンジ方法をご紹介します。
4-1. ブロッコリートス
ブロッコリートスは、その名の通りブロッコリーをトスする演出。
新郎が未婚の男性ゲストに向けてブロッコリーを投げる、日本や台湾などで独自に考案された演出です。
ブーケトスと同じく、ブロッコリーをキャッチした男性は次に結婚できるというジンクスもあります。
なぜブロッコリーが用いられるようになったかという理由は諸説あります。
ブーケに形が似ているという説や、小さな蕾が密集しているため子孫繁栄や幸福を願う縁起物として考えられている説、栄養たっぷりのため健康を祈る意味があるという説、ブロッコリーの花言葉“小さな幸せ”から用いた説……etc。
しかし、ゲストへの配慮から未婚の男性ゲスト限定だけでなく、幸福や健康祈願の意味合いを前面にだして男性ゲスト全員に参加してもらうケースもあります。
トス用のブロットリーは、キレイにラッピングしてブーケっぽい見た目にしたり、造花を添えたりするのが一般的。
中にはブロッコリーをキャッチした男性に、マヨネーズを手渡すこともあるようです。
4-2. ガータートス
日本ではあまり一般的ではありませんが、アメリカやヨーロッパでは未婚の男性ゲストに向けて、花嫁が左足に付けているガーターリングを投げる風習もあります。
ガーターを外すのは新郎でも新婦でも良いそうですが、アメリカやヨーロッパでは花婿がドレスの中に潜り込んでガーターリングを外すスタイルが一般的だとか。
こちらの演出も、ブーケトスやブロッコリートスと同様に、ガーターリングをキャッチした男性は次に結婚できるというジンクスがあります。
ガータートスは日本ではあまり馴染みのない演出なので、「ちょっと変わった演出をしたい!」という方におすすめです!
4-3. お菓子まき
お嫁にいく女性が家の二階からお菓子を投げるという東海地方にあった風習をアレンジした演出もあります。
ブーケトスは特定のゲストのみがキャッチすることになりますが、小さめのお菓子を投げれば多くの人に行きわたり盛り上がること間違いなし!
小さなお子さまも参加しやすいですよ。
また、お菓子を入れる袋に数個アタリをつけておくのもおすすめ!
アタリがついていたゲストは豪華景品と引き換えられるようにしておけば、より盛り上がることでしょう。
5. まとめ│自分たちにあった演出をしよう!
ご紹介したように、ブーケトスには本来幸せを分け合うという素敵な意味が込められている演出。
結婚式中に絶対しなくてはならないという演出ではありませんが、結婚式に参列してくれたゲストへの感謝の気持ちも込めて、自分たちにあったスタイルで演出に取り入れてみるのはいかがでしょうか?
近年ではゲストへの配慮からブーケトスを行なわないカップルが増えていますが、アレンジ方法は様々です。
ぜひ、こちらの記事でご紹介したアイデアなどを参考にして、結婚式に参列したゲスト全員が楽しめる演出を考えてみてくださいね!