こだわるだけが正解じゃない。真のオリジナルウェディングに必要なのはゲストへの愛!
決まり切った演出や装飾ではなく自由にアレンジできるとして、最近、多くのカップルの間で話題となっている「オリジナルウェディング」。色もアイテムも、進行そのものだって、何をやろうが自由! これぞまさしく「ふたりのため」のウェディング! でも、ただ単に自分たちのこだわりや好みで満たすだけが、オリジナルウェディングの良さなのでしょうか?
そんな疑問を解消すべく、東京・中目黒のオリジナルウェディング専門サロン「She said yes!」に、オリジナルウェディングの本質についてお話を伺ってきました。そこで紹介されたのは、とあるカップルのウェディング事例。「彼らの考え方は、きっと参考になると思います」という言葉どおり、確かにそこにはオリジナルウェディングの本質に迫る「ひとつの正解」がありました。(取材:gensen wedding 編集部/文:Mia)
目次
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew
1.コンセプトは、新郎新婦からの「プレゼント」
参列者は、祝福の気持ちを込めてご祝儀を納める……。言わずと知れた結婚式の習わしですね。このように、通常、お祝いをいただくのは新郎新婦の方というイメージがありますが、そんな当たり前を良い意味で覆すオリジナルウェディングを行ったふたりがいます。
核となっているのは「集まってくれたゲストの方々に、これまでの感謝の気持ちを伝えたい」というふたりの想い。そこから、会場全体を1つの大きな箱に見立てて、式自体を新郎新婦からの「プレゼント」にしてしまおう! ……という、なんとも斬新かつ心温まるコンセプトが生まれたのです。
きっかけは、花嫁のひとことでした。初回打合せの際、プチギフトのカタログを眺めながら「ラッピングとか、なんとなく箱に入れるデザインに惹かれちゃうんですよね〜」と言うのを聞き、プランナーがひらめいたのだそうです。式が行われるのは12月初旬で、世の中はクリスマスシーズン真っ只中。クリスマスプレゼントとひっかけられるし、これはイケる、と。
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew
2.とにかく「箱」と「リボン」にこだわった
まず入ると箱があって、席に着くとまた箱が置かれている。開くと、中にはメニュー表やプロフィールブックが入っていて……というように、とにかくプレゼントをイメージさせるべく「箱」にこだわったディスプレイを心がけたといいます。
特に一同を驚かせたのが、マスキングテープを使った演出。プレゼントのリボンに見立てたマスキングテープを会場内のいたるところに張り巡らせ、思い出の曲の歌詞をその場で書いてもらうという、ライブペインティングを行ったのです。
引き出物はもちろん、飾りやアイテム、演出にいたるまで、すべてがプレゼントづくしという徹底ぶり。そして、そこにはふたりの感謝の気持ちがたくさん詰まっている……。本当に心温まるウェディングです。
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew
3.お花が好きなら「フラワービュッフェ」はいかが?
フラワーを使った装飾は会場全体の雰囲気を大きく左右するので、じっくり考えたいところ。メインテーブルからゲストテーブルまで、会場全体のフラワーセッティングをプロにお任せするのが一般的ですが、それとは少し違ったスタイルがあるのをご存知でしょうか?
その名も「フラワービュッフェ」。ゲストテーブルのフラワーをゲスト自身の手で選んでもらうというやり方です。会場の複数箇所に置かれた大きな花瓶には色とりどりのフラワー。そこから好きな花を選び、自分が着席するテーブルを思い思いに飾ってもらいます。最初からプロにお任せして統一感のあるおしゃれな空間をつくるのもいいけれど、こうやってゲストと一緒に作り上げるのもなかなか面白いかもしれません。
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew
ちなみにお花が大好きだというおふたりは、ウェディングケーキもフラワー使用のものに。土台のまわりにぐるりとフラワーをあしらったオリジナルケーキは、ハレの日にふさわしい華やかな印象を与えます。
フラワーひとつとっても、アイディア次第で使い方は無限大! 「人とはちょっと違った演出をしてみたい」「もともとお花が好きだ」という人は、一度検討してみてはいかがでしょうか?
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew
4.料理とお色直しにはふるさとへの愛を込めて
装飾や演出と同じくらい、いや、それ以上に印象的なのが、それぞれの出身地「沖縄」と「茅ヶ崎」にちなんで用意したというお料理。沖縄の食材・紫芋を使ったポタージュに、わざわざ牧場からシェフが取り寄せたという茅ヶ崎牛のメイン(大量生産されていない貴重な牛なので、人数分手配するのに大変な苦労があったそうです)……。
ただ美味しいだけでなく、ストーリーを感じるお料理というのは、何より喜ばれます。わざわざ遠方から来てくれるゲストに喜んでもらいたいというおふたりの強い想いが感じられますね。
出身地を意識したのは、お料理だけではありません。最初はタキシードにドレスだった新郎新婦ですが、お色直しでは沖縄の民族衣装に着替えて民謡とともに登場! ご家族にも内緒で用意をしていたという完全なるサプライズに、会場は大歓声に包まれました。お母様をはじめゲストの方々も次々に踊り出し、かなり盛り上がったそうです。
お互いの家族、故郷を大事にしたい。そんな想いを散りばめたお料理や衣装は、訪れるゲストの気持ちをより温かくハッピーにしてくれるはず。ぜひ参考にしたいですね。
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew
5.まとめ|真のオリジナリティってなんだろう?
オリジナルウェディングは、ともすると自分たちの好みやこだわりを全面に出すことに集中しがちです。場合によっては、一方的に押し付けるかたちになってしまうことも。結婚式の主役はもちろん新郎新婦ですが、来てくれるゲストの方々にも楽しんでもらうことも忘れてはいけません。
オリジナリティを出しつつ、ゲストも満足できるウェディング……。今回ご紹介した事例では、見事その両者をクリアしています。その素晴らしき日の思い出は、新郎新婦はもちろん、参加したゲスト一人一人の胸にも深く刻まれたに違いありません。
オリジナルウェディングはこだわり方が自由なだけに、かえって難しく感じるものです。そんな時は「私・彼が一番大切にしたいものは何だろう?」そう心に問いかけてみてください。考え抜いたその先に、あなたにぴったりのオリジナルウェディングがあるはずです。今回の事例も参考にしながら、これだ! というアイディア・コンセプトを見つけましょう。
出典:gensen wedding | She said YES!(シーセイドイエス) by transit crew