それぞれの家庭の味を相手に紹介する想い出の結婚式料理、そのレシピは夫婦円満のサポートまでしてくれるはず!
ウエディングをふたりらしくしたい、特別なものにしたいと誰もが思っているはず。その方法は、いくつもあります。テーマを決めたデコレーションで表現したり、オリジナリティあふれる映像だったり、ゲストも巻き込んでの演出だったり・・・。でも、あれこれ考えただけで疲れてしまったというカップルや、あまり派手なことはしたくないと考えている人もいるのではないでしょうか。そんな時、料理に頼ってみるのも良いでしょう。
出典:gensen wedding | keisuke matsushima
プロフィールムービーのように、“なつかしさ”や“おいたち”を料理で表現
ウエディングパーティーの演出で、ポピュラーなもののひとつにおふたりのプロフィールムービー上映があります。これは新郎側に新婦を、新婦側に新郎を、それぞれ紹介し、その人となりを知ってもらうというお披露目の席=披露宴本来の目的を果たすものでもあります。と同時に、旧知の友人や親族にとっては、ともに過ごした日々の想い出を共有するひとときに。昔の写真などとともに、その時代に好きだった曲を流したりもします。
こうした“なつかしさ”や“おいたち”を料理で表現できないかと考えたシェフがいます。原宿にある「keisuke matsushima」のオーナーシェフ・松嶋啓介さんです。
出典:gensen wedding | keisuke matsushima
幼少期に好きだった食べ物や、お母さん(あるいはお父さんやお祖母さんの場合も)の得意料理なら、懐かしく感じるだろうし、それぞれの家庭の味を相手に紹介することにつながるはずだと思ったのだそうです。
コースに合わせたアレンジはせず、忠実に味を再現
ウエディングメニューに、想い出の味や故郷の食材を盛り込むといった希望に対応している会場はたくさんあります。多くの場合はリクエストベースで、コースメニューに馴染むようアレンジされていることがほとんど。でも松嶋シェフは、あくまで想い出の味そのものにこだわっているのだそう。
出典:gensen wedding | keisuke matsushima
おふたりとの打ち合せで好きな食べ物を聞いた時、それが「お母さんの煮物」だったなら、それを作るのだといいます。スタッフがお母さんの元へ出向いてレシピを教わり、試作したものを食べてもらって、了承を得てからパーティーで披露するのです。
出典:gensen wedding | keisuke matsushima
こうした料理は、幼少期の友人や親族の方々にも馴染みがあるものだったりします。「家に遊びに来ていて、遅くなったから一緒に食べていきなさい、なんてことも昔はよくあったでしょう」と松嶋シェフ。忠実に再現していればこその“なつかしさ”が感じられて、思い出話で盛り上がることでしょう。
たとえば嫁姑の良好な関係のきっかけになれば、と考えている
こうした想い出の味を再現する時、レシピも作ってお渡しするといいます。新しく始まるおふたりの生活に取り入れてもらえたら、という想いからだそう。「そういう料理って、ホッとさせてくれるもの。それが食卓で待っていたなら、多少のことがあっても必ず家に帰ってくるんですよ。それこそが夫婦円満の秘訣でしょう」(松嶋シェフ)。
出典:gensen wedding | keisuke matsushima
さらに、家庭の味の引き継ぎにもつながることを期待しているそう。昔は、夫の好物を姑から教わることがよくあったようです。こうした習慣や機会が失われつつある今だからこそ、相手の家庭の味に興味を持ってもらいたいと松嶋シェフは言います。「このレシピをきっかけに、“お義母さんの料理美味しかったです。もっと教えてください”という言葉が聞こえてくるようなお手伝いができればと考えているんです」(松嶋シェフ)。
出典:gensen wedding | keisuke matsushima
まとめ
いかがでしたか?ステキなメッセージがたくさん詰まった「記憶のメニュー」。こんな料理でもてなされたら、ゲストも満足するだけでなく、おふたりの今後をもっと応援したくなりそうですね。
実際、結婚式の料理をもう1度食べたいと思うカップルは多いそうですが、再現してもらえる会場は多くありません。ですが、レシピをもらうことができれば、自分たちでつくってみることもできますね。想い出の味を結婚式で再現して、そのレシピで新しい家庭の味にしていく。そんな未来に続く料理で、自分らしい結婚式を演出するのも、深い意味があって良さそうですね。