【松嶋啓介シェフに聞く】ウエディングの料理は良い食材とクリエイティブにこだわっているからこそ、また戻ってきてもらいたい

ウエディング会場は、おふたりにとって、たくさんの想い出が詰まった特別な場所になるでしょう。レストランやホテルなどでは、1周年のアニバーサリーディナーに招待される特典があるところも。こうした記念日やお祝いなどで再訪できるのも、レストランやホテルの魅力のひとつですね。原宿にある「keisuke matsushima」は、アニバーサリー以外でも気軽に訪れるカップルが多いのだそう。その理由を、gensen wedding編集部が、オーナーシェフの松嶋啓介さんにお聞きしてきました!

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keisuke matsushima

出典:gensen wedding | keisuke matsushima


理想のウエディングメニューを作るなら、面倒くさくていい。想い出の味があるのなら、忠実に再現してコースに盛り込みます。

keisuke matsushima」は、本場フランスで10年間ミシュランの星を守り続けるニースの本店と変わらぬ味が楽しめる人気店。ウエディングでは、その日、その時にピークを迎える最高の旬にこだわり、結婚生活でも不可欠な“いい組み合わせ=マリアージュ”をすべての料理で表現するなど、メッセージを込めたメニューを提案してくれます。

keisuke matsushima

出典:gensen wedding | keisuke matsushima

ー こちらではほとんどのカップルがオリジナルメニューになるそうですが。

松嶋 打ち合せに来られたら、まずおふたりの話を聞くんです。1時間くらい。たとえば一番好きな食べ物は何かとか。それで“母ちゃんのカレー”て言われたなら、その母ちゃんに作り方を聞きに行って、コースに入れることもある。留学時代に知りあって、日本から送られてくる冷凍うどんを食べながら頑張ってきた、というカップルのケースでは、コースの途中にその冷凍うどんを出しました。

ー そういう場合は、コースの流れとか気にするのですか?

松嶋 気にしないです。だって料理のストーリーって、お店の都合でしょ? それよりふたりの物語の方がゲストにも響くんですよ。

ー 前述の“母ちゃんのカレー”のように、想い出の味を忠実に再現するのは大変ではないですか?

松嶋 ウエディングの料理って、面倒くさくていいじゃん! て思うんですよ。原価率とか言うな、って(笑)
以前も、福岡出身の後輩が結婚するってなった時、彼女に「がめ煮の作り方知ってる?」て話したんです。がめ煮って、こっちでいう筑前煮なんだけど。「がめ煮は俺らの故郷・福岡のソウルフードなんだ。それを美味しく作っていたら、何があっても彼はちゃんと家に帰ってくるから」と。その作り方を教えたんです。

ー 故郷や家庭の味の伝承にまで一役買っているのですね

松嶋 今、そういう習慣も機会もなくなっているから。でも、家に帰ってホッとする料理ってあるでしょう? 心が温まるでホット、心が安らぐでホッと(笑) 
そうした料理をコースに入れた時にはレシピも一緒に渡すんですよ。これをきっかけに「お義母さんの味をもっと教えてください」って展開になることが大切。前述の後輩の彼女も、最終的には福岡に行ってお義母さんに習ったんだって。「習ったんだけど、料理の作り方が旦那と似ていて、すごい適当なんです(笑)」て。それもいいと思うんですよ。

ー 嫁姑の仲まで取り持つメニューになっているとは。メッセージ感が半端なく深いですね(笑)

松嶋 レストランなんだから、何でもやりますよ。それがパッケージになったら、仕事するこっちもつまらないですもん。メニュー決める時も、キッチンスタッフに「全員参加〜!!」って集めて、おふたりと一緒に考えたりもする。そんなかかわり方をしているから、「一年経ったんですよ」とか「子供ができました」とか言ってまた来てくれるんです。他に料理教室などに来てくれる人も少なくないですね。

keisuke matsushima

出典:gensen wedding | keisuke matsushima


お父さんが料理を習得してふるまえば、家族のあり方まで変わるのでは。そんな想いも込めた「パパの料理教室」にリピート訪問する新郎も

ー 料理教室ではどのような料理を教えてもらえるのですか?

松嶋 家での料理は筑前煮のような素朴なものが良いと思うんですよ。横文字の気取ったメニューなんかじゃ、ホッとできないでしょう? 家庭向けの料理をプロの目線で伝える内容にしています。先の後輩も、夫婦ふたりで習った“ラタトゥイユ”をマスターして、友人を家に呼んではふるまっているらしいです(笑)

ー 男性向けの料理教室もあるとお聞きしましたが?

松嶋 「パパだけの料理教室」というのを定期的に開催しています。パパは仕事だけという時代じゃない。たとえば、バリバリと仕事をこなすお父さんが、料理を習得して家族にふるまえるようになったら、家庭での父親の立場も変わるはず。さらに言えば、家族のあり方まで変わると思いませんか?

パパ料理教室

ー 教室では、初歩的な包丁の使い方から食材の活かし方や火の入れ具合、料理のうんちくに至るまで、シェフがデモンストレーションしながら説明してくれるそう。
こちらでウエディングを挙げて、パパになる前から通い始める新郎もいるとか。

松嶋 子供ができて育児で大変な時、「うちは旦那が料理してくれるから楽なんですよ」っていうのが、今の時代のアップデートされた夫婦像なんじゃないかと思うんですよ。

keisuke matsushima

出典:gensen wedding | keisuke matsushima


まとめ

いかがでしたか?今回は、松嶋啓介シェフにインタビューをさせていただきました。オリジナルコースを作ったり、想い出の味を忠実に再現したりすることを面倒だとはまったく思わず、むしろ楽しんでいるよう。さらに「(料理の)原価率を気にすることより、クリエイティブで勝負して、毎年(記念日に)ここに戻ってきたいと言ってもらえる方が良い」と言います。こんなシェフがいる店だからこそ、アニバーサリーでなくても訪れるカップルが多いのもうなずけますね。

結婚式では料理にこだわりたいというカップルは非常に多いです。ですが、料理にはこだわりたいけど、どうこだわればいいか難しいもの。実際、どの結婚式場も料理には自信があると言うものですが、実際にはかけている時間も食材も全く異なります。それを会場見学と試食だけで把握することはできないでしょう。

例えば、シェフの顔が見えるかどうか、結婚式の料理にどのような想いをもっているか、そして、実際にレストランでどんな料理を出しているかがわかると、大きなヒントになるものです。ぜひ、調べてみたり、詳しい方に聞いてみると良いでしょう!

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関連する記事②:【松嶋啓介シェフに聞く】 結婚式では料理にこだわった方がいい。 なぜなら、それは結婚生活の中でとても大切なことなのだから・・・。
関連する記事③:【松嶋啓介シェフに聞く】 その時の最高の旬の食材の味や香り楽しんでもらいたいし、 その味や香りをおふたりの門出の記憶として残して欲しいと思っているんです。
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